がん闘病しながら通院されていた患者さんが今朝亡くなりました。素敵な生き方をされていました。
2024年03月25日
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スタッフブログ
朝に、今日予約の入っていた患者さんのご家族から電話があり、
今朝お亡くなりになったことを知りました。
4年前に前立腺がん。2年前にすい臓がんの診断を受けていた80代の方です。
ほんの一週間前の今日まで、ご自身で自動車を運転してSSKCに通院されていました。
食欲不振・食後の腹痛・原因不明の背部痛・腰椎圧迫骨折による腰部痛の解消を目的に通院されていました。
その名のとおり、緩和ケアのための鍼灸治療です。
こうして何人ものがん患者を見送ってきました。
この方は、ガンと余命の告知を受けた後も、本当に見習いたいと思えるような生活を送ってきました。
ほぼ毎月、友人と日本中を旅行されていました。
しかも荷物が多いからと、自家用車を交代で運転しながら九州や四国までも廻っていました。
ご本人
「医者からは、生きているのが不思議なくらいだと言われる。」
でも、
「どうせいつかは死ぬのだから、楽しまなきゃ。」
多くの場合、ガンの告知を受けた後には、身体よりも気持ちの方が負けてしまいます。
それにより何事にも消極的になり、生活の質が低下することが多いのです。
たしかにガンは怖いですね。
私は、釈迦(ブッダ)の言う人間の避けれれない苦※として理解しています。
※苦とは、自分の思うようにはならないという意味です。
四苦:生(しょう)・老(ろう)・病(びょう)・死(し)の一つですから全く自分の思うようにはならないし、
ジタバタしても無駄なことだと考えます。
自分の四苦も、大切な人の四苦もどうにもならないのです。
それよりも大切なのは、生きている間の生活の質を良くすることです。
ガンによる痛みは、耐えがたい場合もあります。
だから緩和ケアによって痛みを和らげて、その人なりの生活を維持することは意味があります。
私の緩和ケアのための鍼灸治療も、少しでも身体と心の苦痛を和らげるために行っています。
私たちは出家僧ではありませんから、なにやらの欲(煩悩)を持ってもがいていることが多いです。
それも事実として、支えています。心のサポートも大切にしています。
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