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化学流産のはなし

2017年08月22日 | 不妊鍼灸

所長の柴田です。
先月凍結胚移植を行った患者さんが来院しました。

その後着床が確認されましたが、

残念ながら「生理が来てしまった。」との報告。 即ち妊娠の持続ができなかったということです。

妊娠4週目という計算になります。

この様に妊娠徴候があっても胎嚢が確認される前に妊娠が止まって、流れることを化学流産と呼びます。

原因のほとんどの場合、受精卵の染色体異常とされています。

普通に生殖行動をとって受精した場合も含めて、受精卵の45%に染色体異常があるとされています。

45%のうち約半数は着床せずに終わります。
着床してもそのほとんどは流産となります。

一般のご夫婦の中でも、不妊治療をしている方の中でも、この確率は変わりません。

詳しくはこの記事を
https://allabout.co.jp/gm/gc/382029/

一般には、「少し遅れて生理が来た。」 という感じを受けるだけで、妊娠を自覚されることは少ないものです。


逆に言うならば、受精・妊娠・出産はまさに幸運の中で起こっていることなのです。

しかし、凍結胚移植など不妊治療をしている方は、合否がはっきりしてしまいます。
流産を自覚することになります。

それにより、ご自身を責めたり、心理的に落ち込む方もいらっしゃいます。

しかし、前述した通り、化学流産の原因は、ほとんどの場合、母体側というより受精卵にあります。


私が入会した日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)の中村会長は以下の様に、おっしゃいます。

『 妊娠しないこと、流産すること、は共にお母さんと赤ちゃんの間でなされる重要な
 判断であり、それは人知を超えて尊重されねばなりません。 』

さあ、次回の凍結胚移植に向けて母体に余計な免疫反応が出ないよう、私の鍼灸治療は続きます。







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